少年少女の万引きが全国的に増加傾向にあるなか、子供の万引を通報された保護者が、逆に小売店に理不尽なクレームをつけるケースが相次いでいるという。 「なぜ捕まえた」「通報されて子供がショックを受けている」「捕まえる前に諭すべきでしょう」などと、罪の重さを認識せずに理不尽なクレームをつけてくるという。中には、「商品を子供が取れるような場所に置いている店の方が悪い」「代金を払えばいいんでしょう」と子供を叱りもせず平然と言う親もいるそうだ。
NPO法人「全国万引犯罪防止機構」(新宿区)には、複数の小売店から悲鳴が寄せられており、同機構の福井昂(こう)事務局長は、「こういった親は『万引はちょっとした出来心でやってしまうもの』という程度の認識しかないから、子供にもきちんと指導ができない。実際には、万引を入り口に、ほかの犯罪に走るケースも多い」と警告する。
また、警視庁が万引で摘発した少年428人を対象に行った意識調査では、26.8%が動機を「ゲーム感覚」と回答。摘発されたことについては、24.5%が「運が悪かった」と答えるなど、罪悪感の希薄さが浮き彫りになっている。こうした事態を受け、警視庁は今月、万引防止の「アクションプログラム」を策定。今後、小中高校の道徳や倫理の時間に使える万引防止教育用教材を作成するほか、地域での防犯教室などを通じて、子供だけでなく保護者にも万引が引き起こす結果の重大さを訴えていくとしている。